World Tour 1981

パリにて
高尚な芸術をたしなむ

 その29…パリにて

両親と再び生き別れになった私は、市内の安宿に居を移し、この街を探索することにする。

パリの街の移動はバスかメトロである。メトロから降りるとき、駅に着いてもドアは勝手に開いてはくれない。自分の手でがーっと開ける。メトロの路線は非常に多く、複雑である。しかもフランス語の地名は読みにくい。おまけにフランス人は、たとえ英語を知っていようと使ってくれようとはしない。しょうがないから、大道芸のパントマイムを楽しむ。これなら言葉の問題はなーい。おまけに申し分けないけどタダ見もできる。

こちらのパントマイムはマイクを使ったものが多い。もちろん擬音のみであるが。そうじゃなきゃ、パントマイムとはいわないな。マイクを持った擬音担当者とマイムの演技者との組み合わせが、なかなかおもしろい。ジミヘンのギターの口真似はチーチ&チョンの映画のやつも良かったけど、彼等のも笑えた。ポンピドー広場に現われたゴジラってのも可笑しい。

工事中の建物みたいなグロテスクな外観のポンピドーセンターでは、私の大好きな画家、イブ・タンギーの特別展が行われていた。どこか他所の星のシャクトリムシみたいな彼の絵は相変わらず意味不明である。私は上野の博物館や、九段の科学技術館の類が好きで、子供の頃からよく行ったものである。今も嫌がる息子を連れて、各地の子供科学館巡りを楽しんでいる。当然、ポンピドーセンターもお気に入りのひとつになった。ポンピドーセンターには2日通い、ルーブル美術館は3日かかった。このぶんでは大英博物館には1週間は必要だな。

ピンクフロイドの映画「ウォール」が封切られたので早速見に行く。そのシリアスさに、思いっきり落ち込んだ。この映画は、その後、ニューヨークと新宿とヴィデオで計4回観ることになるが、その度に落ち込む。ばかだね。

その他にはアメリカの政治コメディ映画「 M☆A☆S☆H 」を観る。英語のジョークが解らなくて笑えない。チーチ&チョンはわかるのにな。そういえば、チーチ&チョンの映画で、オランダを訪れたチーチとチョンが、スキポール空港でどういうわけか、ドリー・パートンとバート・レイノルズに間違われて記者団に囲まれるってやつがあったな。俺様も、京都のライブハウスの近所で、駄菓子やのおばあちゃんに沢田研二と間違われた経験があるね(もちろん実話だ)。まったく、訳がわからん。もっとも、先日、友人の奥様からシャロン・ストーンに似ている(?!)と2回も続けて云われた俺だから(これも本当)、チーチとドリー・パートンの組み合わせぐらい、わからんでもないか?

(最近、Cheech&Chongのオフィシャルページに行けなくなっちゃった。誰か知らない?)

つづく


Back to index